中越沖地震 現地報告 2007/07/23
報告者:青木秀子
活動期間:7月20日(金)~22日(日)
人数:14名
宿泊場所:川口町木沢ハウス
活動場所:刈羽村、柏崎市
20日(金)
5:30 コンセーレ集合、ミーティング
6:00 Vネット着、物品積み込み
6:20 Vネット出発
日光、足尾、黒保根、沼田IC-小千谷IC
10:20 小千谷市VCにて水汲み
持参したポリタンクが、劣化していて半分は使用不可。
10:35 道の確認とトレイを済ませ、出発
11:15 現地での食料確保は困難との判断で、途中のコンビニで昼食購入し 食べる。
利用したコンビニは、大量に食材や飲料水、軍手や電池など災害時必要となる物品が店頭に並んでいた。
周辺の田んぼの水がなくなっていた。地震の影響かは不明だが、おそらく・・・
12:00 刈羽VC到着
レスキューストックヤードの浦野氏と合流する。
神戸大学の藤室氏と合流する。VCは、人の出入りもそれほどなく、落ち着いた雰囲気。中越復興市民会議の方々が活動している。
13:00 VC脇の刈羽第二体育館にて足湯開始。
避難所には、お年寄りと子供の姿が目立つ。大人は、日中仕事に出ている人が殆どのようである。人数は50名程度。夜になると増える。
この日は、小雨が時折パラツク程度の曇り空だったが、かなりの蒸し暑さだ。扇風機は、大量に設置されている。
今回の足湯にJALさんからお湯の提供がある。しかし、到着が遅れ、開始まで、神戸大の学生に足湯のレクチャー受ける。基本は、被災者の声を聞くこと。
地域のボランティアの方々(オバ様方)が、茶話会を開くのに合わせて、足湯を開く。
ボランティアの方々との会話や、ボランティアさんの進めもあって、参加者多数。
気持ちがいいとしきりに感激してくださる。学生さんたちは、上手にお年寄りとの会話にもって行くことが出来る。流石である。お年寄りの方々は、よくしゃべる。被災の苦労もあるが、私達ボランティアに対する感謝の言葉も多い。
足湯から聞き出した声
自衛隊による風呂は設置されており、一日おきぐらいで入浴している。しかし、この暑さなので、汗をかく。毎日入りたいが、風呂まで行くのが大変。また、自衛隊に風呂は、高さが高い為、入ることを諦めている人も多いという。また、避難せずに自宅にいる人などは、車がない人は遠くて入りに来れない状況もあるという。洗濯も、水がないので出来ない。給水車からの水で洗濯する人もいるが、下水道も復旧していないので、使用は最小限にしている。ポリタンクの水を自転車で自宅まで運ぶ姿も。運送ボラの必要性もある。
近隣の長岡市まで行ってコインランドリーで洗濯している人もあるが、車のないお年寄りは洗えずに山になっているという。洗濯ボラも必要か。
足湯の脇で、手の空いている人を見つけて、どこかで調達してきたダンボールのついたての組み立てのお手伝いをする。避難所の場所も、早い者勝ちで、遅かった人は、体育館中央で、プライバシーのない生活を余儀なくされている。この暑さ、ついたてで風が通らなくなるという課題も残る。
子供達の遊び相手は、どこの避難所でも必要性が高い。
15:00 他の避難所でも足湯を行うので、半分のメンバーが移動し、足湯を行ってきた。
16:30 片付け終了後、足湯を行った人のつぶやきの記入を行う。
16:55 他の避難所に行った隊と合流し、ミーティング。
足湯を通して聞くことができた、被災者のつぶやきをくみ上げる。
17:30 ミーティング終了→木沢ハウスへ
途中 食材購入
19:15 木沢ハウス着 温泉組み出発
19:45 ミーティング 夕食
23:00 消灯
24:10 後発組着
21日(土)
5:00 起床 朝食 清掃
6:30 木沢ハウス出発
あぐりの里でトイレ休憩
8:30 刈羽VC到着
指示待ちの為、待機
9:45 他のボランティア仲間より情報あり、即座に調整し、活動内容変更
9:50 被災地視察(青木、柴田)
○宮川コミュニティセンター(柏崎)
避難者350(?)名 自衛隊による炊き出しや支援物資が入っている。
県の方も入っていた。
○大湊地区の地元住民で運営している避難所(柏崎)
避難者 60名ぐらい
自治会長さんの話
正式な避難所ではない為、認知されていない。宮川のコミュニティーセンターに行くように言われているが、狭くて入れないし高齢者は移動が困難であるとの理由で集会所に避難している。地域の方が頑張っている。使い捨ての食器などを購入して、地域のみなで食事を作って食べていた。やっと前日からパンやおにぎりが配給されるようになった。水は、朝・夕、給水車が来るようになった。風呂には入っていない。訪問時も、パンが届けられていた。ボランティアも来ていない。取り残されている感じ。ボランティアに来てもらいたい。
10:00 刈羽村正明寺という地区の倒れた石塀の撤去作業(保坂組)
11:30 下野新聞社加藤記者と合流、取材対応
12:00 刈羽VCに戻り藤村氏、JALさんと打ち合わせ
昼食
12:40 ラピカにて足湯設置準備(川中子組)
13:00 午前中作業した正明寺地区からの要請で、堀に落ちた石塀の引き上げ作業(保坂組)ユンボを使っての引き上げ作業。重機を操作できる人がメンバーに中にいて活動が可能となった。
13:00 高町避難所にて足湯準備(湯本組)
JALさんの都合により足湯開始遅れる。
14:00~15:30 足湯行う
15:00 足湯組と分かれて被災地視察(青木、柴田)
柏崎VC、桑原さん活動拠点挨拶
17:00 刈羽VCにて中越復興市民鍵の鈴木氏と話し
柏崎市の大湊地区の状況報告、及び相談
18:30 小千谷元気プロジェクトの若林氏と偶然合流し、大湊での水の提供をしていただくことになる。
18:40 大湊地区の自治会長 中川一氏と調整し、明日足湯を行うこと決定する。
18:50 刈羽VC出発
木沢ハウスへ
20:40 木沢ハウス着
ミーティング
明日の足湯の件で、日本財団黒沢氏と連絡調整
23:00 就寝
5:00 起床 朝食
6:50 木沢ハウス出発
7:20 あぐりの里出発
8:50 柏崎VC到着 李氏に活動計画書提出
9:00 柏崎VC出発
9:15 刈羽VC到着 長岡技術大と神戸大OBと合流
9:30 大湊地区到着 足湯準備
正明寺での活動が終了した保坂組と合流
倒れた石塀の撤去や屋根へのブルーシートかけ行なう。
家屋の診断がされておらず、家の中の物を持ち出すことも出来ない状態。早急な家屋の診断を望む。いつ診断に来るのかもわからない状態は、かなりのストレス。
10:00~11:30 足湯を行う。13名
震災から風呂には入っていない。訪問した日の午後に、自衛隊の風呂が開始されるようである。しかし、高齢者の方々の入浴は、段差の問題や風呂までの移動手段といった問題が残る。洗濯も出来ない。ガス、水道の復旧が遅れており、一刻も早い復旧を望む声が多い。とにかく、被災後、ボランティアが入ったのは初めてで、地域の方々は大変喜んでおりました。しかし、不審者情報などは入っており、最初は抵抗感があったように思えます。時間の経過と共に、住民のニーズも具体的に上がってくるなど、地域張り付き方のボランティアがあると復興も早いように思えました。何よりも被災者に寄り添う“人”が必要です。
今回足湯に参加した長岡技術大の学生には、今回の足湯を通して出来た信頼関係を大切にしてもらい、この地区に定期的に様子を伺いに来てもらいたいと要望する。
また今回、小千谷元気プロジェクトの若林氏の応援もあり、物資の手配など協力していただいた。感謝である。
10:00~11:40 被災地視察
刈羽VCの鈴木氏からの要請で、荒波地区の被災状況を見てくる。
海沿いの漁村といった感じ。在日の外国人がいる地域ということで、言葉の壁などで孤立している方々がいないかの調査。
松波地区、荒浜地区共に自衛隊が入っているので、食事面では支援は足りているよう。避難所の責任者の話では、孤立した外国人などはいないという。
12:20 近くの海岸で昼食
足湯の報告書作成
13:20 本隊、栃木へ出発 青木、柴田他は、柏崎へ
柏崎市中心部で活動中のハートネット福島の中村氏と合流し、話を聞く。
日本財団の黒沢氏や栃木の桑原氏他の活動を視察。重機を使っての専門家の仕事。みるみる塀が撤去されていく。スピーディーな動きに脱帽。
柏崎VCにて活動報告するも李氏には会えず。
14:50 柏崎VC出発
○ 被害状況
倒壊家屋が、点在する。集落全体がつぶれてしまった地域もあるが、柏崎、刈羽地区全体の広範囲に被害がおよんでいる。家屋の診断がまだの地域もあるなど、家屋内の片付け作業が進んでいない。震災から五日目に、川口町はじめ小千谷市、旧山古志村の前回被害を受けた地域の方々による個別のコーラー作戦が始まった。これによりボランティアセンターにニーズを上げるという仕組みが伝わったのではないか。今後、家の片付け作業の依頼が増えると思われる。
道路の復旧作業は急ピッチで進んでいる。
○ 避難所
避難所の格差がある。物資が届いているところもあれば、まったくボランティアセンターが知らないところもある。各地域を回って被害状況の把握が不十分のように思える。避難所張り付きのボランティアがいると、ニーズのくみ上げが早いように思える。
避難所のプライバシーは、パーテーションなどで確保されているところもあれば、まったくないところもある。しかし、この暑さ。パーテーションを設置することによって、風が抜けなくなることも。
○ 風呂
避難所によって自衛隊の風呂があるところとないところと差が生じている。仕方のないことではあるが、風呂までの送迎や、深い浴槽なので、足腰の弱いお年寄りなどが入りやすいような工夫が必要である。
○ 洗濯
水が出ない為、給水車の水をポリタンクで運んで手洗いしている。その水の運搬も車のない方には、支援が必要。また、近隣のコインランドリーに行く方が多く、コインランドリーも混雑しているよう。出来れば、近隣の方が、迎えに来て、自宅の洗濯機で洗っている間に入浴し、半日を過ごすといった協力体制があると喜ばれると思う。
○ 食事
これも地域によって差がある。自衛隊の食事を毎回食べられる方もいれば、震災から五日を経過した今、やっと自衛隊の食事を食べることが出来たという方もいる。
○ ボランティアセンター
存在自体の周知が急務と思う。ローラー作戦で周知を進めているようなので期待したい。
○ とにかく水、ガスの復旧が急がれる。
○ 暑さ対策も検討必要か。かなり体力は消耗する。衛生的にも(食事・汗・においなど)問題が出てくると思われる。
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Author:オールとちぎ事務局